トロントの乳ガンの研究室でラボマネージャをしているママがえるの子育て日記


by kokaeru2
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補習校教育講演会

10月23日、トロント補習校でトロント大学名誉教授、中島和子先生の教育講演会があった。1時間弱という時間的制限から、先生が予定されたスライドが半分ぐらいしか終わらなかったのが残念。友達から、中島先生の著書「バイリンガル教育の方法」(アルク社)を紹介されて読んでいたので、基本的なことはだいたい理解できた。また、本は2001年に出版されているので、それからおよそ10年近く経っているので、新しいことも知ることが出来た。
以下、ママがえるが思ったことの雑記
ママがえるにとっての一番の収穫は「2言語リテラシーの育成には3つの壁がある」と言うことだ。1言語でも10才の壁がある、と言われているらしい。2言語になると、壁は3つになる。5歳、8歳、10歳だそうだ。
中島先生のスライドより拝借
5歳の壁
5歳ぐらいまでに日本語の会話力を失う危険性がある
本の読み聞かせをして豊かな文字環境を与える必要
2言語の使い分けで言語発達が遅れることはない

8歳の壁
8歳(小学校2年)ぐらいまでに日本語が英語にシフトする危険性がある
継続して日本語を家庭で使用する必要がある
英語が強くなるにつれて日本語の読書量が落ちる

10歳の壁
抽象概念、抽象語彙の発達に倍の時間がかかる
教科学習を日本語で続けて、教科学習言語能力を強める

先生がおっしゃっていたが、持っていたものを失うと再獲得しにくいそうだ。子供の時期、日本語を使わなくなると、急速にその日本語能力は失われるらしい。

5歳の壁:ちびかえるが4歳のときの保育園に同じ歳の日本人の子がいた。その子のお母さんが、日本語を使いたがらない、と嘆いていた。でも、その子のお父さんが、英語でしかってるのを見ていたので、あの態度を改めない限り、その子が日本語を習得するのは難しいのではないだろうか、と老婆心ながら思ってしまった。また、言語発達だが、正常発達の範囲内だが、範囲内のボトムラインじゃないか、と思う。ちびちびかえるも言葉が遅いかも、と言われて検査したことがあるが、ぎりぎり正常範囲内だった。ちょっと、遅いかも?と思っても、心配する必要はないんだと思う。

8歳の壁。ただ今ちびかえるが真っ最中、と言うのが、話を聞いた後の感想。日本語の読書量が落ちている。ちょっと簡単なの本かもしれないけど、ちょっと強制的にでも、日本語の本を読ませなくっちゃ。(ちびちびかえるにはもっと本を読んであげなくっちゃ・・・)

10歳の壁。まだ未経験なのでよくわからないが、若干の指標があるので、大変参考になる。

他に、印象に残ったのは、「2つのリテラシーは家庭でけでは育たない。」ということだ。教科学習言語能力(学習言語)は家の会話だけでは無理、と言うことだと思おう。先生がおっしゃっていたが、親が先生になってはいけない、と。親が先生になると子供は逃げ場がないからじゃないだろうか。ママがえるは、最初から先生になる気はなかったので、補習校に頼りっきりです。バイリンガル教育としては、ボストンから、トロントに移って来れて良かったな、と思う。ボストンの補習校は午前中までしか授業がない。とても足りないと思う。

その他、今気がついたのだが、先生が説明されなかったスライドの中に、「家庭で日本語をどう支えるか(1)」と言うスライドがあって、その中に「20代前半までを視野に入れた長期的コミットメント」とあった。ママがえる自身、いつまで子かえるたちの日本語教育をしなくっちゃ行けないんだろう、と思っていた。まだまだ、続くのね・・・

英語圏で生活する以上、子かえるたちがマイノリティー言語である日本語能力を獲得するためには、親がえるががんばらないと(長期的コミットメント)、無理なんだろうな、と改めて実感。中島先生もおっしゃっていたが、子供が母語を失うと、家族の共通言語がなくなくなるそうだ。小さいときはいいが、思春期なったら、相談したくてもできない、協力できない、と言うことも起こるそうだ。ママがえるが子かえるたちが生まれたときに、日本語教育をがんばらないと、と思ったのは、子かえるたちが思春期になったら、きっと話さなくなるだろうな、もし、子かえるたちが英語しか分からなかったら、もっと話してこないだろうな、と思ったからだが、この危機感もあながち間違っていなかったようだ。

これまで補習校のこう行く講演には参加したことなかったのだが、今回の講演は大変興味深かった。もっと話をお聞きしたい。来年もしてもらえないだろうか、と望んでしまう。
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by kokaeru2 | 2010-10-24 23:00 | ひとりごと